相続放棄を取り消すことはできるか
1 相続放棄の審判が出るまでの間は、取り下げることが可能
相続放棄をする場合、裁判所に書類を提出することになります。
ただし、裁判所に書類を出しただけで、相続放棄の手続きが完了するわけではありません。
この後、裁判官が提出された書類を審理し、相続放棄を受理するかどうかの判断を行います。
相続放棄の申述後、その判断が出るまでの間であれば、相続放棄を取り下げることができます。
相続放棄の流れについてはこちらでご説明していますので、参考にしてください。
ただし、いつ、裁判官が相続放棄を受理するという判断をするかは分からないため、取り下げをする場合は、すぐに行動に移す必要があります。
2 裁判所が受理した後は、相続放棄の取下げが難しい
裁判所で相続放棄が受理されると、その取下げは原則として認められません。
もっとも、一定の例外的なケースには、相続放棄の効果を覆すことができます。
たとえば、未成年者が親権者の同意なく相続放棄を行ったようなケースです。
未成年者は、十分な判断能力が無い状態で相続放棄をしてしまう可能性があるため、こういったケースでは例外が認められています。
他にも、何らかの事情を誤解して相続放棄してしまった場合は、相続放棄を取り消すことができることがあります。
また、誰かに騙されたり、脅されたりして相続放棄を行ったようなケースでも、取り消すことができる場合があります。
しかし、これらの事情があったという証明を行うのは簡単ではありません。
そのため、相続放棄をすべきかどうかの判断は慎重に行わなければならないといえます。
3 相続放棄の撤回が制限されている理由
相続放棄を受理するという審判が出てしまった後は、原則として相続放棄を撤回することはできません。
その理由は、仮に相続放棄の撤回ができてしまう場合に生じる不都合を考えれば、イメージできるかもしれません。
たとえば、Aさんが100万円の借金を残して亡くなり、相続人Bさんに借金の請求書が届いたとします。
このとき、Bさんが、相続放棄を行って、裁判所で相続放棄の証明書を取得すれば、債権者は債権の回収をあきらめることになるでしょう。
その後で、こっそりBさんが相続放棄の撤回をすれば、Bさんは債権の回収をされない状態で、Aさんの遺産を受け継ぐことができてしまう可能性があります。
相続放棄の撤回が制限されている理由の1つは、こういった不当な相続を許さないという点にあります。
お役立ち情報
(目次)
- 相続放棄が受理されないケース
- 相続放棄後にしてはいけないこと
- 相続放棄したかどうかについて確認する方法
- 相続放棄はいつまでできるか
- 相続放棄できないケース
- 相続放棄の申述書の書き方
- 相続放棄の理由の書き方
- 相続放棄の期限
- 自分で相続放棄ができるのか
- 被相続人の生前に相続放棄ができるか
- 相続放棄を取り消すことはできるか
- 相続放棄と管理義務
- 相続放棄をした場合に代襲相続は発生するか
- 相続放棄をした場合に死亡保険金はどう扱われるか
- 相続放棄での生命保険の扱い
- 相続放棄と未払の公共料金
- 相続放棄をすると土地はどうなるか
- 相続放棄をしたら墓はどうなるか
- 認知症の方の相続放棄
- 全員が相続放棄をしたら家はどうなるか
- 相続放棄と遺品整理
- 未成年の方の相続放棄
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